殲滅 03/03/11
国公立前期試験、合格発表。私のクラスでは想像を超えて訃報が相次いだ。勿論、朗報もあったが、今時点で分かる国公立前期試験だけの朗報は8人。一方の訃報は16人。進路が決まったのは推薦を入れて13人でしかない。
今年は本当に予想外の結果だ。特に私のクラス―理数科―は3年間クラス替え無く過ごすクラスなので、大方の合否の予測は出来る。知る限り、みんなかなり相応の大学を受験しているし、現に予備校のセンター得点+記述模試で算出される合格可能性が100%の人もいた。2次試験に向かって順調に仕上げていた感じもあり、私も朗報を期待していた。
ここで突きつけられる現実は、全く予想外の事だった。…本人たちにとってこれを受け止める事は想像するに難くない。
今年の韮山高校理数科、つまり2000年度入学、2002年度理数科卒業生は、一番普通科とカリキュラム上の違いがないものであった。数学も英語も普通科生徒を合わせたグレード別授業を行い、本来の特色が見られないものであった。一方、理数科に課せられる期待は例年の理数科と同じものであった。実際、模試の結果には県下高校の理数科番付も付けられているようだ。(※私たちの学年以外は理数科の特色を持ったカリキュラムを組んでいる。03年度から随分と試験も変わってくるので、その『過渡期』であり、教職員も前例ない道を進んでいたわけだ)
でも、やはり理数科、実力テストなどの番付では「R」の文字が多く見られたのも事実だ。教職員も例年に比べて力の劣りの心配はしていなかったのではないだろうか。
私のクラスの受験は、順調な滑り出しだった。先ず推薦で共立薬科大学に合格者を出し、防衛医科大学1次試験突破、そして私も推薦で筑波大学に合格した。自治医科大の1次も突破者が出た。また、センター推薦では、浜松医科大、名古屋大に合格者が出て、一路順風に進んでいくと誰もが思う結果であった。私大受験も、慶応大、早稲田大をはじめ多くの合格者を出した。
しかし、この私立大受験頃から、波乱の予兆が見え隠れしていた。つまり「予想外」が起きていたのだ。
先に述べたとおり、クラスメイトの実力は把握しているつもりだし、クラス内での大方の予想は、信頼性もある。その「クラス全体の予想」を大きく裏切る結果が起こり始めていた。
本当のところ、特に浜松医科大へのセンター推薦は通るはずは無いとの見方が大方だった。実際、センター得点が8割行っていないので、無理も無い見解だったし、同じ大学へ志望するもう一人の方(前期試験で受験)が、成績は悪いが、センター得点も、実力も明らかにあった。が、前者が受かり、後者が落ちる結果となった。
また、慶応大学にも大方の予想を裏切る多数の合格者が出、一方で東大に合格した人(実力相応)がこの慶応大学に落ちている。
何がこれほどまでに波乱を呼んだのかは分からない。強いて言えば、卒業式の日に、まだ合格発表が済んでいないのにクラスにあるダルマの2つ目の眼を入れてしまった事くらい。
でも、そんな運に振り回されるほど弱い実力ではないはずだから、後期、頑張ってもらいたい。