言霊。言の葉。 04/10/04



この海の先 同じ水の流れる先で 戦争は起きている

戦争は実感できても 実感できないのが平和なのかな?

戦争って誰も好きではないはずなのに 平和って誰もが望んでるはずなのに

どうして私達は 戦争を記憶するのに 平和を記憶しないの?

ぜいたくな望みなの?
戦いのない世界を望むのは

アルバムの中
ピースサインで写るたくさんの僕がいる
あぁ もっと誠実に もっと切実に
ピースサインを刻んでおけばよかった
もっと誠実に もっと切実に
これからはピースサインを刻もう

今日と同じ明日でありますよう
もしそう願えないとしたら
そこには戦争の意味の小さな種がある
個人はまずそれと戦うべきだ

木よ 教えて欲しい
大地を元の姿に返し
世界をこれ以上汚さない方法を

命より重いものって 何?

 News23 15周年記念特別企画により坂本龍一さんが手がけた「日本語版WAR AND PEACE」の詩。
19人の口から放たれたフレーズ。様々な背景を含み、その背景と共に映像として映し出される。

 一つ一つの詞には、とても大切な想いが込められていると思う。一つ一つには。ただ、実際のところ「この曲はイイ!」なんていう事はちっとも思わなかったし、こんなに時間を割いてやるべきものではないと思った。折角桜井さんが出るって言うから遅くまでおきていたのに。

 実際、多数のアーティストが賛同してワンフレーズをアーティスト1人が担当して歌うって企画はあるけど、どう考えても一人が歌ったほうが良いと思う。賛同が多くある事はその事実がとても大切だけど、アーティストって言う自分の心の中や想いをメロディーや言の葉に乗せて人の心に種を蒔くスペシャリストトにワンフレーズって言うのは余りに短すぎる。下手したら俳句や短歌の世界だし。せめて1人1曲くらいの担当にした方が良いよね。

先ず、耳を傾けてもらう事。これが今回の曲には欠けていたんじゃないか?もし、俺らが平和を高らかに詠うとき、何人もが賛同する事でやっと社会が耳を傾けてくれる。でも、桜井さんが言ったように「今ある立場(=有名)であるからこそ多くの種を蒔ける」んだから。

そして、911の事件で夫を亡くし、女手一つで3人の息子を育てる女性。この子どもがまだ小学生なのに「愛」っていう言葉を使っていたことが少し悲しかった。出来れば、「言葉を覚えているだけで知った風に錯覚」してて欲しいと思った。残念ながら、「愛」として知っているようだった。それだけ、この歳だったら普通なら当たり前に素通りできるような事に気付いてしまう姿が何となく悲しかった。

コンセプトは良いと思ったけど、やっぱ、歌と曲で訴えて欲しかったかな。

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