抗ウィルス剤 タミフル


タミフル・・・
ご存知インフルエンザの治療薬です。
最近では、走ってくる乗用車に服用者が飛び込んで死亡してしまうなどの奇怪な事件がおきたことで有名になりました。

この作用機構は恐らく飲み合わせで起こってしまったのではないでしょうか。

薬学の知識は全くないですが、タミフルの簡単な作用機作は講義を受けました。
ノイラミニダーゼ活性阻害剤。これでは何のことか分かりませんね。ノイラミニダーゼなんて聞いたことないし。

インフルエンザはインフルエンザウィルスによって引き起こされる病気です。
ウィルスというのは、生物ではないというのはご存知でしょうか。

生物というのは、自己の複製能力を持つことがひとつ、重要な定義です。要は自分の力だけで子孫を残せるか否かということです。
ウィルスは誰かに寄生し、そこの細胞の機能を使わなければ、自分のコピーを作ることが出来ないので、生物ではありません。

細胞にウィルスが付着すると、「細胞が」ウィルスを取り込み、「細胞が」ウィルスのDNA(RNA)を複製し、「細胞が」エンベロープ(ウィルスゲノムの収納・ウィルスの体)を作ります。すべて「細胞」が主語になり、進むわけです。
で、インフルエンザウィルスの場合、細胞内でコピーが大量に作られ、それが細胞表面に輸送され、細胞表面から放出される際、ノイラミニダーゼという酵素がなければ細胞表面から離れることが出来ないのです。
この酵素を抑える薬がタミフルというわけです。
ノイラミニダーゼはヒト自身には作用していません。用語が聞きなれないのもうなずけます。
しかし、ウィルスの放出を抑制する薬なので、大量に放出されてしまった後に飲んでも効果は薄くなってしまうということがこのことから分かると思います。感染後48時間以内の服用が効果的なようです。

Back-Home